本日、一般社団法人TransgenderJapan(以下、弊団体)の前身である任意団体TransgenderJapan(以下、TGJP)の元共同代表である浅沼智也が暴行罪で起訴された刑事事件について、無罪判決が青森地方裁判所で言い渡されました。
本件の経過は次の通りです。2023年2月15日に東京都内のホテルの1室でA氏に「裸体で背後から抱きついた」という「強制わいせつ罪」の容疑で浅沼が2024年3月14日に青森県警に逮捕されました。その後、青森地検は浅沼を、A氏に「背後から抱きついた」という「暴行罪」で青森地裁に起訴したものです。なお、浅沼は2023年11月3日に自ら発信した声明で「背後から抱きついた」ことを否定していました。
判決文には被害告発者A氏の告訴・証言は信用性が乏しく「背後から抱きついた暴行」の事実が認定できない旨が含まれています。判決を受け、浅沼の担当弁護士は「一つひとつ丁寧に事実認定された判決と受け止めています。密室の事件という難しさがありましたが、浅沼さんがくじけず闘い続けた結果だと考えています。」とコメントを発表しています。また、浅沼は「つらい日々でしたが諦めずに主張を貫いたことが報われたと感じています。僕の話を信じてくれた仲間がいたからこそ頑張りぬくことができました。」との受け止めを示しています。
TGJPおよび弊団体は、浅沼の「性暴力」加害を組織的に隠蔽し被害者に二次被害を与えているとの事実に反する風評により、団体としての社会的評価を低下させられました。その影響は現在も続いています。この間の事実経過に対する弊団体の主張は『A氏および一部団体との問題に関する事実経過の報告』(2023年12月28日公開)をはじめ、ホームページ上で公表したとおりです。今回の浅沼に対する判決は、一審判決ではありますが、そもそも「強制わいせつ罪」ではなく「暴行罪」で起訴されたことに加え、「背後から抱きついた暴行」があったとすら認定されなかったものです。つまり、TGJPおよび弊団体への非難の前提であった浅沼による「性暴力」加害の存在が認められなかったものと受け止めています。
今後も弊団体は浅沼の刑事事件の裁判の進行を注視し、必要な情報発信を続けてまいります。
2025年1月16日
一般社団法人TransgenderJapan