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トランスジェンダー追悼の日に寄せて

本日は国際トランスジェンダー追悼の日です

 2024年10月1日から2025年9月30日までの間に“わかっているだけで”365名のトランスジェンダーの生が、トランスジェンダーであるという理由でこの世界から奪われました。365名の友人たち、そして数え上げられなかった仲間たちに心から哀悼の意を表します。

 アメリカにおける公文書からのトランスジェンダー削除やイギリス最高裁における平等法(2010)に定める「女性」の定義からのトランスジェンダー排除など、2025年は世界的に制度的差別が一層可視化された年でした。日本では、アウティングやミスジェンダリング、ルッキズムを伴うヘイトクライムが目に余ります。加えて、勢いづく排外主義に共鳴してトランス差別言説が過激になっています。365名の中に日本在住者は数えられていませんが、この1年間で奪われたトランスジェンダーの命や尊厳が必ずあります。この1年間を生き抜いた私たちは、互いに讃えあい、支え合ってお互いの命をまもり、尊厳を取り戻していきましょう。

 希望はあります。GID特例法に定める「外観要件」への違憲判断が相次いでいます。「非婚要件」についても違憲判断を求めて法廷で闘う仲間がいます。また、「結婚の自由をすべての人に」訴訟では軒並み同性婚の法制化がされていないことは違憲だという判決を勝ちとり、「非婚要件」そのものが空文化する可能性が高まっています。このようにトランスジェンダーがMy Body, My choice、My Life, My choiceという基本的人権を回復する日は確実に近づいています。「トランスジェンダーでよかった」というPRIDEをもって、今日からまた生き抜いていきましょう。

2025年11月20日

一般社団法人TrasngenderJapan

Remembering Our Deadの集計(https://tdor.translivesmatter.info/reports)に基づいています。(2025年11月20日)

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