TrangenderJapan は国際女性デー(International Women’s Day)の主旨に心から賛同します。そして、国際女性デーにあわせてあらゆる差別や暴力に反対しジェンダー平等の実現に向けて声をあげる、ウィメンズマーチ東京2024をはじめとする全国各地の取り組みに連帯します。
昨年の国際女性デーのあと、ジェンダー平等をめぐる情勢は大きく変化しています。トランスジェンダーをめぐる課題に引きつけて言えば、昨年10月のGID特例法をめぐる最高裁大法廷判断など司法における目覚ましい前進がありました。一方で、LGBT理解増進法をめぐる議論を契機としてトランスジェンダーに対する差別言説が広く流布されています。さらに国際的な潮流として、トランス差別言説の中から陰謀論を内包する ”反ジェンダー運動(Anti-Gender Movement)” が出現しています。これら差別言説や反ジェンダー運動は女性の権利とトランスジェンダーの権利を相容れないもののように描き、対立を煽ります。TransgenderJapan はこの対立を拒絶し、連帯と協働を選びます。
セクシュアル&リプロダクティブヘルス・ライツ(SRHR)をめぐる課題もあります。例えば、昨年11月から一部薬局において緊急避妊薬(アフターピル)の試験販売が始まりましたが、取り扱い薬局の数は極めて少なく、売価が高額に設定されています。経口中絶薬の取り扱いをめぐる状況はさらに遅れています。My Body My Choice の実現はトランスジェンダーの人間的生存にとっても重要です。その阻害要因である家父長制、それを利用して家庭教育推進や共同親権といった「家庭の責任」を強調しつつ公共サービスからの撤退をはかる新自由主義からの脱却をめざして、ともに声をあげます。
フェミニズムも、クィアムーブメントも、”性の解放” という究極のジェンダー平等を理想に掲げて活動していると私たちは確信しています。差別と暴力に反対し、ジェンダー平等の道をともに歩みましょう。