声明

和田圭子那覇市議会議員の9月定例会一般質問(2025年9月12日)に対する懸念と要請

2025年9月11日

那覇市長 知念 覚 様
那覇市議会議長 ​​坂井 浩二 様
那覇市教育長 宮里 寿子 様

一般社団法人TransgenderJapan

和田圭子那覇市議会議員の9月定例会一般質問(2025年9月12日)に対する懸念と要請

 沖縄タイムスの記事により、那覇市議会9月定例会一般質問(2025年9月12日予定)において和田圭子議員〈参政党公認・会派無所属〉の質問内容に問題があることが報道された。和田氏は市議選アンケートで「性別は男と女で十分。子供たちに変な教育はしないでほしい。少子化を促進する法案には断固反対。性転換医療ビジネスの利権に注意」と回答するなどトランスジェンダーに対する差別的な姿勢を鮮明にしてきた。質問主意書にも「拙速に制定されたこの法律(LGBT理解増進法)が、未成年の子供達に及ぼす影響について心配があるため」という書き振りがあるほか、その心配の中身が「トランスジェンダーのことを伝え、逆に増やしてしまう悪影響があるのではないか」というものであることを取材に対して答えている

 子どもはアイデンティティを育む途上にある存在であり、明確な性自認や性的指向を子どもたちに外的動機づけによって表明させることは教育としては不適切である。当事者探しなどのアウティング被害に遭う危険性を考慮すれば、なおさら賛同しかねる。さらに、「子供たちに変な教育はしないでほしい」「逆に増えてしまう悪影響」などという言動をする和田氏の場合、トランスジェンダー児童生徒の経年人数変化のデータが提供されると、それを用いたLGBT教育バッシングを展開するであろうことは容易に予測される。和田氏の一般質問はその前提から内容に至るまでトランスジェンダーに対する差別的眼差しに貫かれていると言わざるを得ない。

 以上の認識に基づき、TGJPは下記の通り要請する。

⒈和田圭子那覇市議のこれまでのトランス差別的言動に抗議するとともに、一般質問をさらなる差別言説の補強や流布に用いないでください。

⒉那覇市議会におかれましては一般質問の中で科学的根拠のない事柄を根拠とする差別言説やそれに基づく質問が行われた場合は毅然とした対応をしてください。

⒊那覇市及び那覇市教育委員会におかれましては和田氏の質問を受けてトランスジェンダーの児童生徒数を調査したりすることのないよう、子ども個人のプライバシー保護を優先する対応をしてください。

⒋那覇市教育委員会におかれましては、教育基本法第16条1項に則り不当な支配に服することなく、児童生徒に必要なLGBTQ+教育や性教育を実施する自由を教職員集団に保障してください。

以上


https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1667960?fbclid=IwY2xjawMvdulleHRuA2FlbQIxMABicmlkETFRZm9QQ2k5RTcyaURXODA3AR7Ig_qV9X5RKaFQstfL76eorqmLBs7PxEORCgq7t3ZMzEtPMe3HGiSmA1DeQA_aem_94pUHUJZhWNGxtK9X2PjNg
https://www.okinawatimes.co.jp/feature/nahasigisen2025/detail?id=686f1f3c905bd4ce96000001
https://www.city.naha.okinawa.jp/sigikai/teireikai/gikaikaisai/2025/GTYOU00120250827162557322.files/20250912_ippan1.pdf
4前掲脚注1

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