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文藝春秋の回答を受けての見解

弊団体から7月19日付で発送した「公開質問状」に対し、株式会社文藝春秋 法務・広報部様より、2023年7月28日付「回答書」にて、ご回答を頂きました。弊団体は、同様の公開質問状を株式会社文藝春秋 新谷学様宛て及び富士見市議会議員加賀ななえ様の両者に送付しておりましたが、文藝春秋様回答書によれば、「弊社より併せて回答させていただきます」との事で、加賀ななえ様ご本人からの回答はありませんでした。

 ご回答内容は「加賀氏は2022年11月12日開催の『東京トランスマーチ2022』に午前中に参加し、新宿中央公園内で『Fuck The TERF』というプラカードを視認しています。その後、SNSを通じて、同様のプラカードが複数掲げられているのを確認し、衝撃を受けたというのが事実です。」でしたが、この記載内容を裏付ける客観的な証拠等は添付されていませんでした。

 『文藝春秋』2023年8月号(第101巻第8号、2023年8月1日発行)の322ページから331ページ掲載の『リベラルによるリベラル批判―「LGBT法」は是か非か。過激化する論争は不毛だ-』の記載内容は「昨年十一月、トランスジェンダーの権利を求める『トランスマーチ』を見に行った時、『ファック・ザ・ターフ』というプラカードが複数掲げられているのを目の当たりにし、衝撃を受けました。」ですが、「回答書」の書き振りは「複数掲げられているのを目の当たりにし」という内容とは異なるものです。

 合わせて、当該記事の中には加賀氏の発言として「『男性が入ってくるのが怖い、犯さないで』という切実な女性の訴えに対して『犯せ』という言葉を投げかけるだなんて」という書き振りがあります。「FUCK」を「犯せ」と翻訳しているわけですが、OXFORD英英辞典によれば「FUCK」は⑴性交する、⑵強い怒りの表明、を意味する単語です。『Fuck The TERF』は⑵の用法でTERFに対する強い怒りを表明したものと解釈すべきものと判断しております。

 以上のことから、当該記事執筆者である斎藤貴男氏及び文藝春秋社には事実確認に甘さがあったと言わざるを得ず、また、加賀氏が東京トランスマーチ2022に参加された客観的証拠が提示されなかったことは残念です。 

                        2023年8月7日                        TransgenderJapan一同

以下、文藝春秋社様からの回答書となります。

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